「笹の葉さ~らさら~」
でお馴染みの七夕の歌ですが、歌詞の意味を知っていますか?
昔の言葉が使われているので意味がわからない言葉が出てくると思います。
今回は、そんな七夕の歌の歌詞の意味を詳しく解説していきます。
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七夕の歌詞に込められた意味って何?
七夕の歌は、正式には
「たなばたさま」
という名称が付いています。
この歌は、昭和16年のまだ日本が戦時中だった1941年に発行された「うたの本 下」に掲載された童謡です。
まずは歌詞を見てみましょう。
ささの葉 さらさら
◯◯◯に ゆれる
お星さま きらきら
きん ぎん ◯◯◯◯◯◯の たんざく
わたしが かいた
お星さま きらきら
空から 見てる
あえて、最初は間違えやすい部分を◯にしてみたんですが、◯に入る言葉が何かわかりますか?
正解はこうです。
作詞/権藤はなよ 補作詞/林柳波 作曲/下総皖一
ささの葉 さらさら
のきばに ゆれる
お星さま きらきら
きん ぎん 砂子五しきの たんざく
わたしが かいた
お星さま きらきら
空から 見てる
こう見てみると、聞き慣れない言葉が3つ程出てきます。
・のきば
・砂子(すなご)
・五しき
この3つの言葉について説明していきます。
七夕の歌 のきばの意味は?
のきばとは、漢字で書くと「軒端」と書きます。
軒(のき)とは、屋根の端っこの部分のこと。
軒端(のきば)は、そのさらに端っこになります。

「のきばにゆれる」
という歌詞は、軒端に笹の葉を置いて、そこに飾った短冊が風に揺れる様子を描いていることがわかります。
よく夏には風鈴なんかが飾っている情景が浮かびますよね?
あの風鈴が、短冊に変わったというイメージをしてもらえるとわかりやすいと思います。
七夕の歌 砂子の意味は?
砂子(すなご)の前に、「きんぎん」という言葉が付いていますね。
きんぎんは、そのまま金銀です。
砂子とは、金や銀を細かい砂状にしたもののことを言います。
いわゆる金箔などのことですね。
「お星様 きらきら」
に続く歌詞ですので、夜空に浮かぶ天の川の美しさを砂子で表現した歌詞だと言うことがわかります^^
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七夕の歌 五しきとは?
五しきは「五色(ごしき)」と書きます。
他にも、こいのぼりの吹き流しなどに五色のこいのぼりが使われたりと、日本文化に多いのが特徴です。
しかし、もともと七夕は中国から伝わってきたもの。
古来中国の思想で、「陰陽五行説」というのがあります。
この世のありとあらゆるものは、
「陰・陽」の二気
「木・火・土・金・水」の五行
で成り立っているという考えです。
この思想が、日本文化に大きく関わっており、この五行を
・木…青
・火…赤
・土…黄
・金…白
・水…黒
の色で表したものが、七夕の歌詞にも出てくる「五色(ごしき)」なんです。
中国の七夕では、上記の5つの色からなる五色の紐を飾って祈りますが、日本では、短冊を笹に飾ってお願い事をするのが一般的ですので、
「五しきの たんざく」
という歌詞になっています。
また、五色には“黒”が混じっていますが、あまり好まれない
(と言うか、黒い短冊では文字が書けない)ので、代わりに紫色の短冊を使用するようになりました。
現代では、その風習もだんだんとなくなり、様々な色の短冊でお願い事を書いていますね^^
七夕の歌 現代風に訳すとどうなる?
ささの葉 さらさら
のきばに ゆれる
風に吹かれて屋根に当たりさらさらと揺られている
お星さま きらきら
きん ぎん 砂子
それはまるで金や銀の細かい砂が
空に散りばめられたよう
五しきの たんざく
わたしが かいた
お星さま きらきら
空から 見てる
私が願い事を込めて書いたもの。
天の川に輝く綺麗な星々の中で
そんな様子を織姫と彦星が暖かく見守っています。
最後の織姫と彦星が見守るというのは、勝手な私の解釈ですが、そんな情景も浮かんだので書いてみました^^
さいごに
七夕の歌詞には、短いながらにも、1つ1つ深い意味のある言葉が使われていたんですね。
その意味を知った上で、お子さんや子供と一緒に「たなばたさま」を歌ってみましょう^^
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