車を走らせていると、
「キュルキュルキュルキュル」
と、滑っているような異音がする事がありませんか?
その状態で放っておくと、最悪の場合、車がいきなり止まって道の真ん中で動かなくなってしまうケースも!!
そんな事になったらたまりませんよね。
そこで今回は、
・車を走行中キュルキュル音がなる原因
・原因となる部品を修理する場合の費用や寿命
などについてまとめてみました。
車からキュルキュル音がなっている方は、是非一読して頂いて、早めに車を直しましょう!
車を走行中にキュルキュル音がする原因は?
車を走らせると、キュルキュルと異音がする現象。
これはもしかしたら、車のゴムベルトが緩んだり、劣化している為に、ゴムが滑って発生している音かもしれません。
これを「ベルト鳴き」と呼びますが、最悪の場合、エンジンが止まって立ち往生してしまう事も。
そんな事になったら大惨事です。
ベルトと言っても、車のベルトにはいろいろな種類があります。
どのようなベルトの種類があるのか、まずは知っておきましょう。
車のベルトの種類
車には、大きく分けて2つのベルトがあります。
1つは、タイミングベルト。
もう1つは、補機ベルトです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
タイミングベルト
タイミングベルトとは、
・エンジンの点火
・エンジンの吸気・排気バルブの開閉のタイミングのコントロール
などの役割があり、とても大切な部品です。
タイミングベルトが劣化すると、故障や事故の原因にもなりかねません。
交換目安は10万㎞ですが、それ以前にベルトが切れたという事例もあるので、早めのメンテナンスが必要です。
ただ、タイミングベルトという名前は付いているものの、ベルトが滑るような構造ではない為、異音が発生する事はほとんど考えられません。
※車種によっては、タイミングベルトではなく、タイミングチェーンの場合もあり、こちらは仮に異音が出た場合は
、金属なので、「ガラガラ、ジャラジャラ」といった音が出ます。
補機ベルト
補機ベルトには、
・ファンベルト…エンジンを冷やすラジエーターのファンを回す役割。
※最近の車は、電動で冷却ファンを回しているので、ファンベルト自体付いてない車が多々。
・オルタネーターベルト…オルタネーター(発電機)を回し、バッテリーを充電する。
※オルタネーターベルトをファンベルトと呼ぶケースが多い。
・パワーステアリングベルト…ハンドルを切る役割。
・エアコンベルト…エアコンの作動。
などの種類があります。
「キュルキュル」と言った異音は、これらのベルト類の劣化や摩耗、たるみなどが関係している場合がほとんどです。
車のエンジンの種類によっては、1本のベルトで上記のパワステやエアコンなどの駆動を全て回転させているものもありますが、それぞれパワステ駆動用ベルトやエアコン駆動用ベルトなど、駆動目的によって1本ずつ回転させているエンジンもあります。
また、上記の補機ベルトを総称して“ファンベルト”と呼ぶ場合もあります。
実際にはファンベルトではないですが、名前だけが今でも残っているようです。
下記からは、補機ベルトをファンベルトと記述させて頂きますm(_ _)m
ファンベルトの劣化がキュルキュルの原因!?
ベルトの劣化、磨耗が原因の場合もありますが、ファンベルトの張りが硬くなっていたり、緩くなっていたりして異音が出ている場合もあります。
ゴムは温度の影響を受けやすいので、気温が寒いと柔軟性がなくなって硬くなったりします。
冬の寒い朝に、エンジン始動させた直後に車を走らせたら異音が出たりしていませんでしたか?
もしその環境下でのみ、その異音が出ているならば、外気温が低いのが原因かもしれません。
ベルトはプーリー(滑車)に掛けられていて、高速回転しています。
ベルトが外気温で硬直してしまうと、プーリーとの摩擦力が低下してしまい、「キュルキュル」と音が発生してしまいます。
寒い朝は、車を発進させる前にエンジンを掛けておき、しっかりとエンジンが暖まってから走行しましょう。
また、ファンベルトを交換したばかりなのにキュルキュル音がする場合も、外気温が影響している可能性があります。
ファンベルトをいつ交換したか忘れてしまった場合は、いつも行っている整備工場やディーラーに問い合わせて、いつ交換したか聞いてみましょう。
逆にベルトが新しくても、プーリー(滑車)側が摩擦によってすり減っている場合にも異音がなる事もあります。
特に寒い季節でない場合は、こちらを疑ってみましょう。
ファンベルトの寿命については、後ほど記述しますね^_^
キュルキュル音の原因まとめ
ですので、キュルキュルと音が鳴る原因としては、
- ベルトの張力(硬い、緩いなど)
- ゴムの劣化によりベルトが伸びた為
- プーリー(滑車)の摩耗
などが考えられます。
また、一時的な要因として、
- 外気温の低下によるベルトの硬直
- 雨などにより水が掛かってスリップ
なども考えられます。
一度、車を買った場所(ディーラーなど)や整備工場などに持っていき、ベルトの劣化具合を自分の目でも見てみるといいでしょう。
ファンベルトの交換・修理費用は?
ファンベルトの交換費用・工賃は以下になります。
普通自動車 | 軽自動車 | |
---|---|---|
ファンベルト本体 | 4,000円 | 3,000円 |
工賃(作業費用) | 5,000円 | 5,000円 |
合計 | 9,000円 | 8,000円 |
大体、上記の表が相場になります。
そこまで値段の掛かるものではないので、完全にベルトが切れてしまう前に交換してしまいたいですね。
仮に、それぞれの補器ベルトが切れてしまうと...
・オルタネーターベルト…エンジンへの電気の供給が止まり、エンジンがストップ。
・パワーステアリングベルト…ハンドル操作が出来なくなる。(重くなる)
・エアコンベルト…エアコンが効かなくなる。
などの症状が表れます。
走行中にベルトが切れてしまうと、他の部品にも障害が出たり、最悪の場合事故にもなりかねないので、キュルキュル音がずっと鳴るようなら、放置せずにすぐに業者さんに見てもらいましょう。
ファンベルトの寿命・交換目安はどのぐらい?
ファンベルトの交換目安は、大体3~5万km程度と言われています。
車の消耗品の一つですので、ファンベルトは切れてしまう前にしっかりと交換しましょう。
また、走行距離に満たなくても、ベルトはゴム製ですので経年劣化していきます。
基本的な耐用年数は5~10年と言われていますが、あくまで目安ですので
「キュルキュル音が頻繁に鳴り始めたら交換する」
という意識でいれば問題ありません。
また、走行中にチャージランプが点灯していたら、オルタネーター(発電機)に駆動が伝わっていない為、バッテリーの充電が正常に出来ていないという合図になります。
これは、ファンベルト(オルタネーターベルト)が、うまく駆動していない可能性があるので、チャージランプが点灯した場合もファンベルトを交換する目安だと覚えておきましょう。
このまま放置しておくと、バッテリーがあがってしまい、エンジンがストップして立ち往生してしまいます。
これは、すぐさまディーラーや整備工場に持っていくべき案件です。
他に不具合が出る前に、すぐに見せに行きましょう。
まとめ
・キュルキュルとした異音の原因は主にファンベルトの張力、劣化、摩耗によるもの
・外気温の低下によるベルトの硬直、水濡れによるスリップが原因の場合もある
・交換費用は大体全部で1万円前後
・ファンベルトの交換目安は、3~5万km程度
・ファンベルトの耐用年数は5~10年程度
・走行中にチャージランプが点灯したらすぐさまディーラー・整備工場へ!