5月5日は子供の日ですね。
5月に近づくと、至る所で鯉のぼりが空中を泳いでいるのを頻繁に見かけるようになります。
そんな鯉のぼりが、子供の日に飾られるようになった由来ってご存じですか?
また、各家庭によって鯉のぼりの色や数も違いますよね。
そこにどんな意味が込められているのでしょうか。
もしかしたら、すごく深い意味があるのかもしれません。
そこで今回は、
・鯉のぼりを子供の日に飾る由来や理由
・鯉のぼりの一番上の飾りの意味
・鯉のぼりの色、数の意味
この辺りについて、ご紹介していきますね^_^
鯉のぼりを子供の日に飾る由来は?
鯉のぼりって、なんでわざわざ鯉(こい)だったのでしょう。
別に、鮭でもカツオでもいくらでも良かったのではないでしょうか。←
いえ、実は鯉って、とんでもなく生命力の強い生き物だったのです。
生命力の強い鯉は、立身出世(りっしんしゅっせ)の象徴でした。
社会的に良い位置に付き、立派に成長するように...
そんな願いが込められているんです。
中国の有名な言い伝えに、「鯉の滝のぼり」がありますね。
登竜門という言葉の由来でもあります。
鯉が、激流に逆らって登りきり、天に登って龍になったという伝説です。
鯉を子供に置き換えて、どんな困難にも負けずに前進し、立派に成長する。
そんな意味を込めて、鯉のぼりには
といった2つの意味を込めて、子供の日に飾られるようになりました。
では次に、鯉のぼりのルーツ、歴史を紐解いていきましょう。
鯉のぼりが飾られるようになった歴史
鯉のぼりとは、
・鯉(こい)
・幟(のぼり)…旗みたいなもの
こんなやつ↓
の2つからなります。
現在の鯉のぼりは幟(のぼり)の原形がありませんよね。
幟ではなく、吹き流しの形をしています。
では、なぜ鯉幟(こいのぼり)と言うのでしょうか。
実は、鯉のぼりのルーツは江戸時代まで遡ります。
当時は本当に幟(のぼり)でした。
江戸時代、将軍家に男の子が誕生した際には、家紋のついた幟(のぼり)を立ててお祝いをする風習がありました。
これが、武家や庶民の間に広まり、江戸の庶民はこの幟(のぼり)に立身出世の象徴である、「鯉」の図柄を描いていたと言われています。
この時代、乳児の死亡率が高かった事もあり、魔除けの意味を持つ吹き流しを付けるなどして、だんだんと現在の「こいのぼり」の形へと姿を変えていきました。
こいのぼりの色には意味があるの?
現在の鯉のぼりは多彩な色がありますが、基本の3色として、
・黒(真鯉)
・赤(緋鯉)
・青(青い鯉)
の3色のこいのぼりが主流です。
それぞれ、
・黒い真鯉…お父さん
・赤い緋鯉…お母さん
・青い鯉…子供
を表しています。
江戸時代
しかし、江戸時代こいのぼりが出始めたばかりの頃は、黒の真鯉のみでした。
当時の黒い真鯉は子供を表し、子供の健やかな成長と出世を願うものとされていました。
明治時代
明治に入り、黒だけでなく赤い緋鯉も加わり、
・黒い真鯉…お父さん
・赤い緋鯉…子供
となりました。
昭和~現在
そして、昭和に入って青い鯉が加わり、現在の形になったと言われています。
また、たまに緑やピンクのこいのぼりなども見かけますが、あれは家庭によりけりですが、
・緑…次男
・ピンク、オレンジ…女の子
を表す事が多いようです。
こいのぼりの一番上のカラフルな飾りは?
こいのぼりの一番上に、カラフルな色のひらひらした飾りがありますね。
あの飾りは、吹き流しと呼ばれるものです。
吹き流しは、青・赤・黄・白・黒の5色からなり、古代中国の「陰陽五行説」が由来となっています。
吹き流しには、魔除けの意味が込められており、その歴史は鯉のぼりよりも古い戦国時代から幟(のぼり)などにも使われていました。
また、鯉のぼりの吹き流しは魔除けの意味だけでなく、「家族」などの意味も込められています。
暖かさが伝わりますね^_^
鯉のぼりの数に意味はあるの?
鯉のぼりは、先程述べましたが基本色は3色なので、鯉のぼりの数は一般的には3匹+吹き流しとなっています。
理由としては、3は日本人にとって縁起のいい数字とされ、平安時代から最も区切りが良く縁起のいい奇数として伝えられてきた事が由来です。
ただ、現在では
・鯉のぼりの数=家族の人数
・鯉のぼりの数=子供の人数
など、いろいろ諸説あるようです。
各家庭によって、その意味も変わってくるみたいですね^_^
黒(お父さん)
赤(お母さん)
青(長男)
緑(次男)
ピンク(長女)
オレンジ(次女)
鯉のぼりの数=家族の人数であるなら、大家族であればある程、鯉のぼりの数も増えていく事になります^_^
「あ、あそこは鯉のぼりが多いから大家族だなぁ!」
というのがすぐにわかりますね(゚∀゚)
まとめ
・鯉は生命力が強く、立身出世の象徴とされている
・鯉のぼりには、子供の健やかな成長と出世の願いが込められている
・鯉のぼりは、当時は文字通りのぼりだったが、時代と共に形を変えて現在に至る
・鯉のぼりの一番上のカラフルな飾りは吹き流しと呼ばれる
・鯉のぼりの色は、基本は黒、赤、青の3色
・鯉のぼりの数は、家族や子供の人数を表している場合が多い